--ロマン・ロラン名言集--
(Romain Rolland)フランスの小説家、思想家。トルストイの思想的影響の下に出発、人類への愛、理想主義の信念に基づき、創作や平和運動に活躍した。ベートーベンの研究もある。代表作は「ジャン=クリストフ」「魅せられたる魂」。(1866〜1944)


・愛はそれが自己犠牲であるときのほかは、愛の名に値しない。
―「トルストイの生涯」―

 

・真理への愛のみが、我々を決して裏切ることのない唯一の愛だ。
―「愛と死の戯れ」―

 

・三つの大きな性的異常のうち、第一のもの《自愛》は、個人にもっとも害を及ぼす。
第二のもの《同性愛》は、人類種族にもっとも害を及ぼす。
第三のもの《近親同士の愛》は、社会にもっとも害を及ぼす。
 ―「回想録」―

 

・諸種の主義のあいだの闘争がなんだというのか。
唯物論、唯心論、社会主義、共産主義といったところで、それはどれも繋いだ犬の首輪なのだ。
―「魅せられたる魂」―

 

・理想主義のない現実主義は無意味である。現実主義のない理想主義は無血液である。
―「先駆者たち」―

 

・英雄とは自分のできることをした人である。ところが、
凡人はそのできることをしないで、できもしないことを望んでばかりいる。
―「魅せられたる魂」―

 

・男性は作品を創る。しかし女性は男性を創る。
―「ジャン=クリストフ」―

 

・まさしく音楽こそ、精神の生活を感覚の生活へと媒介してくれるものです。
―「ゲーテとベートーヴェン」―

 

・大半の聴衆が興味を抱くのは、音楽ではなく音楽家である。
―「ジャン=クリストフ」―

 

・多くの者は、自分達の階級を軽蔑するふりをしながら、
自分達の階級から頭角を現わす機会を狙ってばかりいる。
―「ジャン=クリストフ」―

 

・自己放棄は偽善である。
―「ジャン=クリストフ」―

 

・個人の権利は、国家の権利がなければ無為に等しい。
―「愛と死の戯れ」―

 

・恋は決闘です。右を見たり、左を見たりしていたら敗北です
―「魅せられたる魂」―

 

・幸福は世界のリズムの一瞬間であり、生の振子が往来する両極の一つである。
その振子を止めるには、それを破壊するほかないであろう。
―「ジャン=クリストフ」―

 

 

・誰でも幸福について語るが、それを知っているものは少ない。
―「断片」―

 

・《自然》は感傷主義には頓着しない。
《自然》は自己の目的を達するには、人間の徳性をふみつけて通る。
―「愛と死の戯れ」―

 

・新聞・雑誌は嘘の巣窟だ。そして読者の大半は、その嘘にまるめこまれる可能性がある。
―「内面の旅路」―

 

・弱者達の貧血している生活は、神の信仰を必要とする。
だが、太陽と生命を自己の内部に有する人は、自己以外のどこに信仰をさがしに行くことがあろうか。
―「ジャン=クリストフ」―

 

・人生は幾度かの死と、幾度かの復活の一続きである。
―「ジャン=クリストフ」―

 

・人生は往復切符を発行してしません。一度出立したら、再び帰ってきません。
―「魅せられたる魂」―

 

・人生は人間が共同で利用するブドウ畑です。一緒に栽培して、共に収穫するのです。
―「魅せられたる魂」―

 

・知識人は政治家を軽蔑し、政治家は知識人を軽蔑する。
―「ジャン=クリストフ」―

 

・真実の生活に根ざす唯一の真の道徳は、調和の道徳であろう。
だが、人間社会は今日まで圧迫と諦めの道徳しか知らなかった。
―「魅せられたる魂」―

 

・国家は祖国ではない。それを混同させるのは、それによって儲ける連中だけだ。

 

・秩序とは、したいことはさせずに、したくないことをさせることだ。
片目でよく見ようして、もう片方の目を潰すことだ。

 

・今もっとも革命的な人々も、知らないうちに、おそらく一番古い伝統の人間となる。
―「ジャン=クリストフ」―

 

・悲しみは最良の友であり、人に法外な歓びを与える。
―「ミレー」―

 

・流行はつねに前進していく。そして、精神の偽りの自由が絶えずせり上がっていく。
ほとんど誰もそれに抵抗しようとはしない。
―「ジャン=クリストフ」―

(28-05/01/09



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