----心理実験室---- |
・第1実験室:近接の効果・
・女子大生に未知の二人の女性に関する書類を見せます。そのうちの一方はこれから始まる討論会で一緒のグループになる人物、他方は別のグループになる人物だと信じこませます。そして、その二人それぞれに対する印象を評定させます。 |
・第2実験室:禁じられた遊び・
・母親がまず五種類のオモチャで子供(3〜5才)を自由に遊ばせて、その後好きな順位をつけさせる。次に母親は子供が二番目にあげたオモチャで遊ぶことを強く禁じ、触らないようにといいついてけおく。こうしておいて、母親は子供を残し10分間部屋を出る。子供は一応母親との約束を守るが、内心では使ってはいけないと言われたオモチャが気になってくる。 |
・第3実験室:カンマンの実験・
・心理学者のカンマンは、ニュージーランドの人口密度の高い大きな町と、人口密度の低い小さな街の二つで、通行人の親切度を調べる実験を行った。 |
・第4実験室:熟知性の法則・
・アメリカの心理学者ザイオンスは、顔写真を目にする回数とその当人に対して持つ感情についての実験を行ったことがある。 |
・第5実験室:駅の男子トイレ・
・先にふれた「パーソナル・スペース」が人の行動のみならず、生理にまで影響を及ぼす例として「駅の男子トイレの混み具合と排尿」についてのアメリカでの実験例をご紹介しよう。 |
・第6実験室:ロミオとジュリエット効果・
・こんな調査結果がある。同じ宗教の信者同士で結婚したカップルと、異なる宗教の人同士が結婚したカップルとで愛情得点を比べてみたところ、異教徒同士のカップルのほうが得点が高かったというのだ。異教徒同士の結婚となると、当然、周囲からの反対の声も多いはず。そのことと、こうした二人の結びつきの良さにはどのような関係があるのだろうか。 |
・第7実験室:寒中の鼠・
・ネズミを50匹くらい集めて、まず一週間、ネズミにとって最適の環境(ちなみに温度は23℃が最適)で飼っておく。一週間たったら、今度は−10℃の寒い所へ移してみる。すると30分くらいのあいだにみんな死んでしまう。今度は温度以外は最適(温度は10度に設定)にしておく。そして、前と同じように一週間経ってから−10度の寒い所へ移してみる。すると今度は30分では一匹も死なず、5時間も生き長らえた。 |
・第8実験室:ロールシャッハ・テスト・
・左右対称のわけのわからない図柄を見せて「何に見える?」と聞く、かの有名な「ロールシャッハ・テスト」。もちろん正解などない。このテストは、曖昧(あいまい)な図版を示して、図版のどこに、何が、どのように見えるのかの反応を手がかりに人格の特性を探る診断法だ。 |
・第9実験室:返報性の心理・
・二人組(一人は仕掛け人)に絵画を見に行かせ、休憩時間に二人のうち仕掛け人のほうが、もう一人に頼まれもしない飲み物をごちそうする。その後、頃合いを見計らって、自分の手元にあるチケットを何枚でもいいから購入してくれないかと持ちかけると、相手はどのような反応を示すかという実験をある社会心理学者が試みた。 |
・第10実験室:血液型性格判断・
・日本人の6〜7割は性格と血液型には何か関連性がある(A型は几帳面、とか)と思っているらしいが、こんな性格判断が信じられているのは日本だけ。もちろん科学的に見ても信憑性はほとんどない。しかし日本人はなぜこのような血液型性格判断を信じてしまうのだろうか。それには以下の三つの効果が大きく影響していると言われている。 |
・第11実験室:スティンザー効果・
・アメリカの心理学者スティンザーは小集団の生態を研究した結果、次の三つのスティンザー効果を報告している。 |
・特別講義室:パーソナルスペースについて・
・電車がすいているときにはほとんど気にならなかったのに、混んできたとたん、他の乗客の存在が気になりはじめ、不快感やなんともいえない息苦しさを感じることはないだろうか。あるいはガラガラにすいている映画館の中で、(他にも席はいくらでもあるのに)あなたのすぐ隣にだれか腰掛けたとしたら……これまた、なんとなく居心地が悪い思いをするだろう。 人は自分の体の周辺に、他人の侵入を拒む、”見えない泡”みたいなものを持っている。いまあげたさまざまな居心地の悪さはこの泡の内側まで他人に侵入されたことによって起こるのだ。 いわば、”自我の延長”持ち運び可能な”なわばり”とみなすことのできるこの泡のことを心理学用語で「パーソナルスペース」(個人空間、私有空間)と呼んでいる。 |