――オスカー・ワイルド名言集―― |
Oscar Fingal O'Flahertie Wills Wilde(オスカー・フィンガル・オフラハティ・ウィルス・ワイルド) アイルランド(ダブリン)生まれの英国の劇作家・小説家。オックスフォード大学で学び、社会思想家のジョン・ラスキンや批評家で小説家のウォルター・ペイターらの影響を受ける。その後、ロンドンを経てアメリカへと渡り、「ドリアン・グレイの肖像」や「ウインダミア卿夫人の扇」「真面目の美徳」「サロメ」「まじめが肝心」「獄中記」「漁夫と彼の魂」、創作童話「わがままな巨人」などを書いた。(1854〜1900) |
・一般的に、説教する男は偽善者であり、説教する女は器量が悪い。
―「ウィンダミア夫人の扇」―
・男は人生を早く知りすぎるし、女は遅く知りすぎる。
―「何でもない女」―
・女は男に欠点があるからこそ愛するのだ。
男に欠点が多ければ多いほど、女は何もかも許してくれる。我々の知性さえもだ。
―「ドリアン・グレーの肖像」―
・関心を全然持たない人々には、常に親切でありうる。
―「ドリアン・グレーの肖像」―
・経験とは、各人が自分たちの愚行にあたえている名前だ。
―「ウィンダミア夫人の扇」―
・男は退屈から結婚する。女は好奇心から結婚する。そして双方とも失望する。
―「何でもない女」―
・女が再婚するのは、前の夫を嫌っていたからだ。男が再婚するのは、前の妻を熱愛していたからだ。
女は運を試すのだし、男は運を賭けるのだ。
―「ドリアン・グレーの肖像」―
・泥棒になるより乞食(こじき)になるほうが安全だが、乞食になるより泥棒になるほうが気持ちがいい。
―「社会主義下における人間の魂」―
・芸術を表して、芸術家を隠すことが、芸術の目的なのだ。
―「ドリアン・グレーの肖像」―
・道徳的な詩とか、不道徳的な詩とかについて語るべきではない。
詩は、うまく書かれているか、それともまずく書かれているか、そのどちらかでしかない。
―「イギリスのルネサンス」―
・自分を愛すれば、人生の長いロマンスが始まる。
―「理想の夫」―
・我々は自然を鑑賞することばかりが多くて、
自然と共に生きようとすることがあまりにも少ないように思われる。
―「獄中記」―
・アメリカにおいては、大統領は四年館統治するが、ジャーナリズムは永久に支配する。
―「社会主義下における人間の魂」―
・戦争が邪悪だと認められている限り、戦争は常にその魅力を持つだろう。
これが卑俗なものだと考えられる時は、戦争は一時的なものに終わるであろう。
―「芸術家としての批評家」―
・何もしないことは、この世で一番難しいし、また、一番知的なことだ。
―「芸術家としての批評家」―
・戦争では強者が弱者という奴隷を、平時では富者が貧者という奴隷を作る。
・人間は自分の敵を選ぶことにあまりに不注意だ。
―「ドリアン・グレーの肖像」―
・国民的な憎悪心は、文化が低ければ低いほど強い。
・文学とジャーナリズムの違いとは、ジャーナリズムは読んでも面白くないものであり、
文学は読まれないものであることである。
―「芸術家としての批評家」―
・不平不満は個人にとっても、国家にとっても、進歩の第一段階である。
―「何でもない女」―
・他人に何を読むべきかを教えることは、たいてい無用であるか有害かのどちらかだ。
なぜなら文学の理解は、気質の問題であって、教える問題ではないのだから。
・人生には選ばなければならない瞬間がある。自分自身の人生を充分に、完全に、徹底的に生きるか、
社会が偽善から要求する偽の、浅薄な、堕落した人生をだらだらと続けるかの、どちらかを。
(22-05/02/09)