50音別格言集■カ行後半■
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--ケ--
・警句は真実を含む。ただ気の利いただけの表現は言葉の美容体操に過ぎない。
byD.パーカー・経験が役に立たないのは、特に恋愛の場合にはなはだしい。
byレオトー・経験というものは、人が知識において進めば進むほど、それの必要を感じさせるものである。
byデカルト・経験とは、人々が自分の愚行と悲哀に与える名前である。
byミュッセ・経験によってもたらされる事は貴重な知識である。
byアスチャム・経験は愚者の、理性は賢者の教師。
byドイツの諺・経験は最良の教師である。ただし授業料が高すぎる。
byカーライル・経験は数千年前からなされてきたが、その跡をたどっても無駄である。他人が自己のために経験したことは、そのまま諸君には通用しない。諸君は己自身のために経験しなさねばならない。
byリュッケルト・経験は薄情な美人に似ている。彼女を手に入れるまでに幾年もの時が経ち、いざ彼女が身を任せるようになっても、二人とも年老いてしまってもうお互いに役には立たなくなっている。
byベルネ・経験を積んだ人は、物事がこうであるという事を知っているが、なぜそうであるかということを知らない。
byハイデッガー・芸術家は自分の芸術の犠牲にならなければいけない。蜜蜂が自分の針に生命をかけるように、芸術家もそうでなければならない。
byR・W・エマーソン・芸術家は集団では育たない。アリじゃあるまいし。若い芸術家志望者に必要なのは、孤独のうちに自分の問題と真正面から闘うという特権―そしてたまには牛肉も少々―である。
byH・ミラー・芸術作品は、自然という火で料理し、思い出という貯蔵庫にしまい込み、空想という黄金のつぼの中で三度暖め直して、器用な手で給仕され、最後に、感謝の念をいだいて旺盛な食欲を持って平らげられるべきものだろう。
byブッシュ・芸術でも技術でも、いい仕事をするには、女のことが分かってないとダメなんじゃないかな。
by本田宗一郎・芸術とは、自然が人間に映ったものです。大事なことは、鏡をみがくことです。
byロダン・芸術とは目に見えるものを写すことではない。見えないものを見えるようにすることなのだ。
byクレー・芸術に独創はいらない。生命が要る。
byロダン・芸術のための芸術は美しいかも知れない。しかし進歩のための芸術はもっと美しいのである。
byユゴー・芸術は誤ることがあっても、自然は決して誤らない。
byドライデン・芸術は悲しみと苦しみから生まれる。
byピカソ・芸術は監督され、制限され、加工されることが多ければ多いほど自由になる。
byストラヴィンスキー・芸術は苦難と労苦の忍耐をもつ人間の魂に蓄えられた蜜である。
byドライザー・芸術はなぐさみの遊びではない。それは闘いであり、ものをかみつぶす歯車の機械だ。
byJ・F・ミレー・芸術は、命令することができぬ。芸術は、権力を得ると同時に、死滅する。
by太宰治・芸術は「私」である。科学は「我々」である。
byクロード・ベルナール・軽信は大人の弱点であるが、子供にとっては力である。
byラム・軽蔑は不機嫌におけるエゴイズムである。
byコールリッジ・結局のところ、最悪の不幸は決して起こらない。たいていの場合、不幸を予期するから悲惨な目に会うのだ。
byバルザック・結婚――いかなる羅針盤もかつて航路を発見したことのない荒海。
byハイネ・結婚式もお葬式も同じようなものです。違うのは、もらったお花の香りを自分でかげることくらいよ。
byグレース・ハンセン・結婚したまえ、君は後悔するだろう。結婚しないでいたまえ、君は後悔するだろう。
byキルケゴール・結婚したらいろいろ分かってきますよ。いままでは半分謎だったことが。
byモーツァルト・結婚するとき、私は女房を食べてしまいたいほど可愛いと思った。今考えると、あのとき食べておけばよかった。
byアーサー・ゴッドフリー・結婚するとは、彼の権利を半分にして、義務を二倍にすることである。
byショーペンハウアー・結婚する前は、あなたの言った言葉をあれこれと考えて、あの人は一晩寝ずに過ごすでしょう。結婚した後では、あなたがなにか言い終える前に、あの人はぐっすり眠り込んでいることでしょう。
byヘレン・ローランド・結婚する。まだ多少は愛したりもできる。そして働く。働いて働いて、そのあげく愛することを忘れてしまうのである。
byカミュ・結婚するやつは馬鹿だ。しないやつは――もっと馬鹿だ。
byバーナード・ショー・結婚生活――この寂しい海原を乗り越えて行く羅針盤はまだ発見されていない。
byイプセン・結婚生活とはいわば冷蔵庫のようなものである。冷蔵庫に入っている限られた素材で、いかにおいしいご馳走を作り出すか、それに似ている。決して、他人の冷蔵庫を羨ましがらないことだ。
by柴門ふみ・結婚生活で一番大切なものは忍耐である。
byチェーホフ・結婚生活に幸福を期待しすぎて、失望しないように気をつけなさい。ウグイスは春に2、3ヶ月だけは鳴くが、卵をかえしてしまうと、あとはずっと鳴かないものだ。
byトーマス・フェラー・結婚生活の意は雨のようなものだ。初めに人はこう言う。「一体、いつ降り始めたのだろうか?」二度目の雨でこう言う。「もう雨はたくさんだ」そして三度目の雨でこう言う。「もう、本当にあきあきした」
byピグミー族の諺・結婚生活は多くの苦痛を持つが、独身生活は一つも喜びを持たない。
byサミュエル・ジョンソン・結婚というのは宝くじのようなものだ。ただし当たらなかったからってその券を破り捨てるわけにはいかない。
byF.M.ノールズ・結婚とはセルフサービスの食事のようなものだ。自分の欲しい料理を選んだ後で、隣りの人たちのお皿の中身を見る。そして、どうして自分は彼らと同じ物を選ばなかったのだろうと自問するのである。
byJ・ドラークル・結婚とは、その主人公が第一章で死んでしまう小説のようなものである。
by出典不明・結婚とは、ただ一人のために残りの人々をすべて断念せねばならぬ行為である。
byムーア・結婚とは誰もが犯さなければならない過ちである。
byジョージ・ジュセル・結婚とは、熱病とは逆に、発熱で始まり悪寒で終わる。
byリヒテンベルグ・結婚なんてつまらない。死ぬまで、夫婦の約束を守らなくちゃならないんだもの。そんなバカげた約束を誰ができて?明日どんな風が吹くか、神様だってご存知ないわ。
byミア・ファロー・結婚にも独身にも不便がある。その不便に救いの道があるほうを選ばければならない
byシャンホール・結婚の契約をしてからでなければ恋をしないというのは、小説を終わりから読み始めるようなものである。
byモリエール・結婚の幸福は、まったく運次第ですもの。お互いに気心がわかっていても、前もって似ていても、そんなことで幸せが増すってわけのものじゃないわ。
byJ.オースティン・結婚は一切のものを呑み込む魔物と絶えず戦わなくてはならない。その魔物とはすなわち―――習慣のことだ。
byバルザック・結婚は多くの苦痛を持つが、独身生活は喜びを持たない。
byアレティーノ・結婚は、多くの短い愚行を終わらせる。……一つの長い愚鈍として。
byニーチェ・結婚は夫、または妻によって創り出されるものではなく、逆に夫と妻とが結婚によって創られるのだ。
byマックス・ピカート・結婚は顔を赤くするほど嬉しいものでもなければ、恥ずかしいものでもないよ。
by夏目漱石・結婚は死と同じである。取り越し苦労は無用である。
byヘラルド・結婚はデザートよりスープが美味しいコース料理である。
byオーマリー・結婚は鳥カゴのようなものだ。カゴの外の鳥は餌箱をついばみたくて中へ入りたがり、カゴの中の鳥は空を飛びたくて外へ出たがる。
byモンテーニュ・結婚は、ほとんどすべての人が歓迎する悪である。
byメナンドロス・結婚は雪景色のようなものである。はじめはきれいだが、やがて雪解けしてぬかるみができる。
by山本有三・結婚へは歩け。離婚へは走れ。
byユダヤの格言・結婚前には両目を大きく開いて見よ。結婚してからは片目を閉じよ。
byフラー・「結婚を考えたことはないのか」 「あるさ。でも考えるのとするのは違う」
by映画『夕日の挽歌』・結婚をしないで、なんて私は馬鹿だったんでしょう。これまで見たものの中で最も美しかったものは、腕を組んで歩く老夫婦の姿でした。
byグレタ・ガルボ・結婚をしばしば宝くじにたとえるが、それは誤りだ。宝くじなら当たることもあるのだから。
byバーナード・ショウ・結婚を尻込みする人間は、戦場から逃亡する人間と同じだ。
byR・L・スティーブンソン・決して一か八かというきわどいところまで進んではいけない。それが夫婦生活の第一の秘訣である。
byドストエフスキー・決して時計を見るな。これは若い人に覚えてもらいたいことだ。
byエジソン・欠点の中には美点に結びついて美点を目立たせ、矯正しないほうがいいというような欠点もあるものである。
byジュベール・けわしい丘に登るためには、最初はゆっくりと登ることが必要である。
byシェークスピア・ケンカのいいところは、仲直りができることね。
by映画『ジャイアンツ』・健康な人には病気になるという心配があるが、病人には回復するという楽しみがある。
by寺田寅彦・健康な人は自分の健康に気がつかない。病人だけが健康を知っている。
byカールライス・健康についての本を読むときは注意したほうがいい。誤植一つで死にかねないから。
byマーク・トゥエイン・健康はそれ自身一つの宝ではあろうが、時として健康でなくても非常に幸福でありうる。しかし愛なくしては、何人も、優れた才能を持っている人でさえも幸福ではありえない。
byヒルティ・健康は労働から生まれ、満足は健康から生まれる。
byウィリアム=ぺティ・現在の一瞬はこの上なく素晴らしい一瞬である。現在夕食に五分遅れることは、十年間の大きな悲しみより重要である。
byサミュエル・バトラー・現在一つ持っているほうが、未来において二つ持っているより値打ちがある。
byラ・フォンテーヌ・現在持っているものに満足しない者は、持ちたいと思っているものを手に入れたところで、満足しないだろう。
byアウエルバッハ・現在我々は悪い時期を通過している。事態は良くなるまでに、恐らく現在より悪くなるだろう。しかし我々が忍耐し、我慢しさえすば、やがて良くなる事を私は決して疑わない。
byチャーチル・元始、女性は実に太陽であつた。真心の人であつた。今、女性は月である。他に依つて生き、他の光によつて輝き、病人のやうな蒼白い顔の月である。
by平塚らいてう・賢者が格言をつくり、愚者がそれをくりかえす。
byパルマー・賢者が信用しないものは三つ。四月の風と太陽、そして女の固き誓い。
byサウジィ・賢者達に過(あやま)ちがなかったとすれば、愚者達は絶望するしかないであろう。
byゲーテ・賢者は新しい思想を考え出し、愚者がそれを広める。
byハイネ・賢者は聞き、愚者は語る。
byソロモン・賢者は原因を討議し、愚者は原因を裁決する。
byアナカルシス・現代では一回では上手く結婚できることは決してない。やり直す必要がある。
byアルフレッド・カピュ・現代の女性は、あらゆることを理解する。ただ、自分の亭主のことだけは理解しない。
byワイルド・堅忍という美徳は、しばしば頑固と混同される。
byコッツェブー
・剣は折れた。だが私は折れた剣の端を握ってあくまで戦うつもりだ。
byド・ゴール・賢明な思考よりも、慎重な行動が重大である。
byキケロ・賢明に世俗的であれ、世俗的に賢明であれ。
byクワールズ・権力!そんなものはつまらぬものじゃないか。愚者の尊敬、小児の感嘆、冨者の羨望、賢者の侮辱。
byバルナーヴ・権力の悦びはすべての情熱のなかで最も苦々しいものである。
byタキッス・権力は、何者がそれを行使するにしても、それ自体においては悪である。
byブルクハルト・言論の自由を呼号するものは、それを濫用しようとする人間のみである。
byゲーテ
--コ--
・恋が生まれるにはほんの少しの希望があれば十分です。
byスタンダール・恋が消えなければ、夫婦の愛情は起こらない。
by田山花袋・恋が強烈でないのは恋の自然に反しており、恋が変わりなく続くのは、強烈であるべき恋の自然に反している。
byモンテーニュ・恋が入ってくると、知恵が出ていく。
byローガウ・恋する男からみれば、プレゼントは自分の力を確実にする一つの手段である。
byモーロア・恋する男たちは泥棒と同様、はじめは用心するが、次第に用心を忘れ、恋にとりつかれてしまう。
byデュクロ・恋する男と女が一緒にいて、少しも退屈しないのは、いつも自分たちの事だけを話題にしているからだ。
byラ・ロシュフーコー・恋する男は、自分の愛する女性と一緒に見た国や光景に関して、並はずれた追憶を残している。
byA.モーロア・こいつが最初三十分ばかりの幸福なら、財布をはたいてでも買ってやるところだよ。だがね、生涯つづく幸福!これには到底耐えられないね。この世の地獄だ。
byバーナード・ショウ・恋というのは一つの芝居なんだから、筋を考えなきゃだめだよ。
by谷崎潤一郎・恋というものは、オーバーのように、着たり脱いだりできるものじゃないんだ。
by映画『チャンピオン』・恋というものは心から心に至るもっとも短い道である。直線である。
byモーリス・ブデル・恋と噂話はいちばんお茶を美味しくさせる。
byフィールディング・恋と結婚は同じ故郷に生まれた仲でありながらほとんど結びつくことはない。
byバイロン・恋と戦争ではすべてが公平である。
byイギリスの諺・恋と戦争においてはあらゆる戦術が許される。
byフレッチャー・恋とは甘い花のようなものである。それをつむには恐ろしい断崖の端まで行く勇気が無ければならない。
byスタンダール・恋とは巨大な矛盾であります。それなくしては生きられず、しかもそれによって傷つく。
by亀井勝一郎・恋とはサメのようなものだ。常に前進してないと死んでしまう。
by映画『アニー・ホール』・恋に肩をたたかれた時には、常日頃は詩的な調べに耳をかさないような男でさえ詩人になるのだ。
byプラトン・恋に狂うとは言葉が重複している。恋とはすでに狂気なのだ。
byハイネ・恋にとどめを刺すあらゆる手段の中で、最も確かなのはその恋を満足させることである。
byマリヴォー・恋には二種類ある。その一つは、人を誰でも見苦しいものにしてみせる"満たされない恋"であり、他の一つは、人を誰でも白痴にする"満たされた恋"である。
byコレット・恋の味を痛烈に味わいたいならば、それは片思いか失恋する以外にないだろう。
by亀井勝一郎・恋のいいところは、階段を上る足音だけであの人だって分かることだわ。
byコレット・恋の運命は目隠しゴッコの鬼のようなものだ。
byグリボエードフ・恋の悲しみを知らぬものに恋の味は話せない。
by伊藤左千夫・恋の苦しみは、あらゆるほかの悦びよりずっと愉しい。
byドライデン・恋の口説は、できるだけくどくて、長いほうがよろしい。女の心というものは、決して石でできあがっているものではないのだから。
byロ―ぺ・デ・べガ・恋のことなら、どんなにロマンチックでもいいんです。
byバーナード・ショー・恋の力は、身をもって恋を経験する時でなければわからない。
byアベ・プレヴォ・恋のチャンスは、熟れている時にもがなければならない果物のようだ。一度地から落ちたら二度とチャンスはないだろう。
byヴァレーヌ・恋のない結婚のあるところには、結婚のない恋が生まれることだろう。
byフランクリン・恋の悩みほど甘いものはなく、恋の嘆きほど楽しいものはなく、恋の苦しみほど嬉しいものはなく、恋に苦しむほど幸福なことはない。
byアルント・恋の火は、時として友情の灰を残す。
byアンリ・ド・レニエ・恋の病を癒す薬はいくつもある。しかしそれに間違いなく効く薬というものはない。
byラ・ロシュフコー・恋の喜びとは恋することだ。我々は相手に抱かせた恋心よりも、いま自分が抱いている恋心によって幸せなのだ。
byラ・ロシュフーコー・恋は愛らしい花であり、友情は甘い果実である。
byコッツェブー・恋はうぬぼれと希望の闘争だ。
byスタンダール・恋は多く人生の苦痛を包むオブラートなり。
by国木田独歩・恋は愚か者の知恵であり、賢い者の愚行である。
byS・ジョンソン・恋は限りない方法で私たちを喜ばせる。ただし、私たちから平安を奪い去るということをのぞけば。
byジョン・ドライデン・恋は気がつかないうちにおとずれてくる。われわれはただ、それが去っていくのをみるだけである。
byドブソン・恋は結婚より楽しい。それは小説が歴史より面白いのと同様である。
byカーライス・恋は決闘です。もし右をみたり左をみたりしたら敗北です。
byロマン・ラマン・恋は恋によって恋を生む。
byザックス・恋は小鳥のように小枝に止まり、歌を聞かせて人をうっとりさせる。そして、恋が、飛び立つ翼を持っていることを忘れさせる。
byワトソン・恋は罪悪ですよ。
by夏目漱石・恋はその始まりがいつも美しすぎる。結末が決して良くないのも無理からぬことだ。
byドーマ・恋は、それが秘密でなくなるとともに、楽しみでなくなってしまう。
byアラフ・ベーン・恋は、できの悪い学者よりも数倍勝る人生の教師である。
byアレクサンドリクス・恋は富よりもはるかに強い。けれど恋はその力を借りなければならない。
byアベ・プレヴォ・恋は肉体を欲し、友情は心を欲する。
byカンポアモール・恋は熱病のようなのもである。それは意思とは関係なく生まれ、そして滅びる。
byスタンダール・恋ははしかと同じで、誰でも一度はかかる。
byジェローム・恋は火と同じように絶えず揺れ動いてこそ保たれる。期待したり、恐れなくなったりしたら、もうおしまいだ。
byラ・ロシュフ−コー・恋は人を盲目にするが、結婚は視力を戻してくれる。
byリヒテンベルグ・恋は二人のエゴイズムだ。
byアントワール・サール・恋は炎であると同時に光でなければならない。
byソロー・恋は目で見ず、心で見るのだわ。
byシェークスピア・恋は最も変わりやすいと同時に最も破壊しにくい不思議な感情である。
byアンリ・ド・レニエ・恋人どうしのけんかは、恋の更新である。
byテレンティウス・恋人として男と女で違う点は、女は一日中恋をしていられるが、男は時々しかしていられないという点だ。
byモーム・恋人にならないで女を知ろうというのは、ちょうど釣りをする男が、河の上で釣り糸を振りまわしただけなのにもう魚を知った気になるようなものである。
byルナール・恋人のいる人間に友情を注ごうとすることは、喉の乾いている人間にパンを与えようとするようなものだ。
byムーア・恋やセックス以外にも重要なものがあるんだ
byボブ・ディラン・恋をした後のもっとも大きな幸福は、自分の愛を告白することである。
byジード・恋をして恋を失った方が、一度も恋をしなかったよりマシである。
byテニソン・恋をしている人間は、どんなことでもまず恋愛に結び付けて考えるものである。
byサント・ブ―ヴ・恋をする男は自分の能力以上に愛されたいと願ってる人間である。それが彼を滑稽に見せる理由である。
byシャンフォール・恋をすると頭に火がついて、それが身体中かけめぐって爪先まで下りて耳鳴りが残る。
by映画『突然炎のごとく』・恋をするとだれでも自分を欺くことから始まり、他人を欺くことで終わるのがつねである。これが世の、いわゆるロマンスである。
byモーリス・トンプソン・恋をするのにウソはつきたくない。しかし時には誠実であるためのウソということも存在する。小さなウソはかえって相手を幸福に過ごさせる場合もある。
by三宅艶子・こういうふうにすることもできたろうに!と思い悩むことは、人間のなしうる最悪のことに他ならない。
byリヒテンベルグ・高位にある人間は三重に奴隷である。すなわち、君主または国家の奴隷であり、名声の奴隷であり、仕事の奴隷である。
byフランシス=ベーコン・幸運がもたらされても、その全てを使ってはいけない
byコンフューシアス・幸運といい、不運といい、それは後になって言えることである。ただ自分がよいと思うところを現実の条件から裏付けし、あとは勇を鼓して一歩踏み出すだけである。
by大川博・慷慨死に赴くは易く、従容義につくは難し。
(国事を嘆き、批判することは易しいが、冷静に正道を歩むことは難しい)
by謝枋得・強姦によろうと結婚によろうと、神の目から見れば子供を産むという同じコースでしかない。
byショーペンハウエル・高貴な考えと共にある者は、決して孤独ではない。
byシドニー・絞首刑になる男に縄の太さを教えても、その男の運命は変わらない。
by映画『五本の指』・好人物は何よりも先に、天上の神に似たものである。第一に、歓喜を語るに良い。第二に、不平を訴えるのに良い。第三に、いてもいなくても良い。
by芥川龍之介・行動するためにはいかに多くのことに無知でなけねばならぬことか!
byヴァレリー・行動はいつも幸せをもたらすものではないが、行動なくしては幸せはない。
byディスレーリ・幸福がこの上なく大きい場合には微笑と涙が生まれる。
byスタンダール・幸福、それは君の行く手に立ちふさがる獅子である。たいていの人はそれを見て引き返してしまう。
byヒルティ・幸福人とは過去の自分の生涯から満足だけを記憶している人々であり、不幸人とはそれの反対を記憶している人々である。
by萩原朔太郎・幸福だから笑うわけではない。むしろ、笑うから幸福なのだと言いたい。
byアラン・幸福――他人の不幸を眺める事から生ずる快適な感覚。
byビアス・幸福であるだけでは十分ではない。他人が不幸でなければならない。
byジュール・ルナール・幸福であるという義務ほど、私達が低く評価している義務はない。
byロバート・スティーブンス・幸福であろうと思えば、「こうでさえあったらなあ」という言葉をやめて、その代わり、「今度こそは」という言葉に変えなさい。
byスマイリー・ブラントン・幸福というものは、一人では決して味わえないものです。
byアルブーゾー・幸福とはそれ自体が長い忍耐である。
byカミュ・幸福とは幸福を探すことである。
byジュール・ルナール・幸福な家庭の顔はお互い似かよっているが、不幸な家庭の顔はどれもこれも違っている。
byトルストイ・幸福な結婚というのは、いつでも離婚できる状態でありながら、離婚したくない状態である。
by大庭みな子・幸福な結婚というのは、婚約のときから死ぬまで、決して退屈しない長い会話のようなものである。
byモーロア・幸福になりたいのだったら、人を喜ばすことを勉強したまえ。
byM・プリオール・幸福になる秘訣は、快楽を得ようとひたすらに努力することではなく、努力そのもののうちに快楽を見出すことである。
byジイド・幸福には翼がある。つないでおくことは難しい
byシラー・幸福の便りというものは、待っている時には決して来ないものだ。
by太宰治・幸福の話をこれほどまでに聞かされていなかったら、人間はもっと幸福だったろう。
byシャルドンヌ・幸福の最も大きな障害は、過大な幸福を期待する事である。
byフォントネル・幸福は小鳥のようにつかまえておくがいい。できるだけそっと、ゆるやかに。小鳥は自分が自由だと思い込んでさえいれば、喜んでお前の手の中にとどまっているだろう。
byヘッベル・幸福は身体にとってはためになる。しかし精神の力を発達させるものは悲しみだ。
byマルセル・プルースト・幸福は婦人に似ている。若い者を好み、移り気だ。
byドイツの諺・幸福はまず何より健康のなかにある。
byG・W・カーチス・幸福は夢にすぎず、苦痛は現実である。
byボルテール・幸福は我が家の炉辺で成長する。そして他人の庭先で摘み取るべきものではない。
byジェロルド・幸福を手にするための戦いは美しいものです。
by映画『ライムライト』・昂奮した党派の叫びの中から、真理の声を聞き取ることは難しい。
byシラー・黒人を無色にする最上の方法は、白人に清らな心を与えることである。
byバーニン・ごく小さな穴から日光を見ることができるように、小さな事柄が人の性格を浮き彫りにする。
byスマイルズ・告白された罪は半ば許される。
byジョン・レイ・国民が本当に自由であるためには、いかなる場合も、国民の同意なしに課税されたり、代表者の個人的理由によって課税額が引き上げられたりしないようにすることである。
byジョン・ディッキンソン・虎穴入らずんば、虎子を得ず。
by『後漢書』・ここには夜と昼とがある。太陽と月と星がある。荒地を渡る風ごときものがある。人生は大変甘美なものだよ。兄弟達よ。死のうなどとは愚かなことだよ。
byボロー・心が変われば態度が変わる。態度が変われば習慣が変わる。習慣が変われば人格が変わる。人格が変われば運命が変わる。
by蓮沼文三・心がわりせぬことは、恋愛の妄想である。
byヴォーヴォナグル・心のうちを打ち明けるのは、虚栄のため、しゃべりたいため、他人の信頼を惹きつけたいため、秘密の交換をしたいためなのである。
byラ=ロシュフーコー・心の奥底に達してあらゆる病を癒せる音楽、それは暖かい言葉だ。
byエマーソン・心の底を傾けた深い交わりは禁物です。愛情の紐は解けやすくしておいて、会うも別れるも自由なのがよいのです。
byエウリーピデース・個人の自由も次の点では制限されなければならない。すなわち、他の人達に迷惑をかけてはならない。
byJ・S・ミル・古人は神の前に懺悔した。今人は社会の前に懺悔している。
by芥川龍之介・国会へ行く政治家もいれば、監獄に行く政治家もいる。だが、結局は同じことだ。
byW・ピット・国家とは、ある階級が他の階級を圧倒する機械以外の何物でもなく、これは専制君主国と同様に、真のデモクラシーである。
byエンゲルス・国家の価値は、結局それを構成する個人個人の価値である。
byミル・国家は廃止されるのではなく、それは死滅するのである。
byエンゲルス・こっちは死んでも犯人を渡す気はない。問題は、そっちに死んでも奪い返す気があるかどうかだ!
by映画『ビッグ・ケーヒル』・コップを唇に持っていく間隔までには多くの失敗がある。
byイギリスの諺・孤独が恐ろしいのは孤独そのもののためでなく、むしろ孤独の条件によってである。
by三木清・孤独が怖ければ結婚するな。
byチェーホフ・孤独――訪ねるにはよい場所であるが、滞在するのには寂しい場所である。
byヘンリー=ショー・孤独でいかに暮らすかを知らない者は、忙しい群集の中でいかに忙しく暮らすかも知らない。
byボードレール・孤独とは、港を離れ、海を漂うような寂しさではない。本当の自己を知り、この美しい地球上に存在している間に、自分たちが何をしようとしているのか、どこに向かおうとしているのを知るためのよい機会なのだ。
byアン・シャノン・モンロー・孤独の寂しさが人間の心を静かに燃やしてくれる。
by前田夕暮・孤独の生活の目的とは、もっとゆうゆうと、もっと気ままに暮らすというただ一つであると私は信ずる。
byモンテーニュ・孤独は厚い外套である。しかし、心はその下で凍えている。
byコルベンハイヤー・孤独はいいものだということを我々は認めざるを得ない。しかし、孤独はいいものだと話し合うことの出来る相手を持つことは一つの喜びである。
byバルザック・孤独は内に閉じこもることではない。孤独を感じるとき、試みに、自分の手を伸ばして、じっと見詰めよ。孤独の感じは急に迫ってくるであろう。
by三木清・孤独はこの世で一番恐ろしい苦しみだ。どんなに激しい恐怖も、みんながいっしょなら絶えれるが、孤独は死に等しい。
byゲオルギウ・孤独は優れた精神の持ち主の運命である。
byショウペンハウエル・孤独は、知恵の最善の乳母である。
byM・シュティルネル・孤独は山になく、街にある。一人の人間にあるのではなく、大勢の人間の”間”にある。
by三木清・今年死ぬ者は、来年は死なずに済む。
byシェイクスピア・言葉で説教するよりも、あなたの生き方そのものがより良い説教となろう。
byゴールドスミス・言葉は女性的で、行動は男性的である。
byグラシアン・子供が多いということは素晴らしい利益である。結婚の安定性を増すのである。
byグリーン・子供達は活動する瞬間、自らを個性化する。
byデューイ・子供っぽい空想遊びはそれで終わった。成長とともに信じる心は薄れる。そう望んだからではなく、それが現実なのだ。
by映画『Dear フレンズ』・子供というものは、生まれながらにしてすでにさまざまな性格や気質を負っている恐るべき老人なのである。
byモーリアック・子供と動物はずいぶんよく似ています。どちらも自然に近いのです。でも子供が狡猾な猿よりも良く理解する事が一つあります。それは偉人の立派な行為のことです
byプラトン・子供の遊びの動機となっている願望は、結局は「大人になりたい、大きくなりたい」という願望である。この願望は子供を教育する上の助けになっているものなのである。
byフロイト・子供の教育は、過去の価値の伝達ではなく、未来の新しい価値の創造にある。
byJ・デューイ・子供のすることは行動としてではなく、症状として理解せねばならない。
byエッシェンバッハ・子供は食う権利がある。子供は遊ぶ権利がある。子供は寝る権利がある。子供はしかられる権利がある。
by賀川豊彦・子供は五歳までに、その生涯に学ぶべき事を学び終える。
byフレーベル・子供は空を飛ぶ鳥である。気が向けば飛んでくるし、気に入らなければ飛んでいってしまう。
byツルゲーネフ・子供をもつのは、なんと誇らしいことであろうか。子供が食事するのを眺め、子供が大きくなるのを眺めることは。また、夜、子供が天使のように眠るさまを眺めることは。
byペギー・事を行うにあたって、いつから始めようかなどと考えているときには、すでに遅れをとっているのだ。
byクインティリキス・このお盆に生きている全部の人間は、単に今年度の生き残り分にすぎない。
by吉川英治・この人生には、無数の教訓がちりばめられている。しかし、どの1つをとってみても、万人にあてはまるものはない。
by山本 周五郎・この世界がきみのために存在すると思ってはいけない。世界は君を入れる容器ではない。世界と君は二本の木が並んで立つようにどちらも寄りかかることなく、それぞれまっすぐに立っている。
by池澤夏樹・この世界は、大勢の人に愛読される絵本のようなものである。ページをめくって一つ一つの絵を楽しむが、原文の一行もみんな読みはしない。
byP.ハイゼ・この地上における二人の暴君、それは偶然と時間だ。
byへルダー・この地上には、男性だけがその費用をひきうけるにしては、あまりに美人が多すぎる。
byリガリエン・この道より、われを生かす道なし。この道を歩く。
by武者小路実篤・好むと好まざるとによらず、人間はものを思う存在である。
byウィリアム=テンプル・この世で一番重い物体は、もう愛していない女の体である。
byボーブナグル・この世で犯された最初の罪は偽善である。
byリヒター・この世で成功するには二つの道しかない。一つは自分自身の勤勉、もう一つは他人の愚かさ。
byラ・ブリュイエール・この世で成功を収めるのは、卑劣で汚らわしい人間ばかりである。
byトルストイ・この世で確かなものは、税金と死だけだ。
byベンジャミン・フランクリン・この世では成功しなければならないのだといわれている。だが私はこう思う、まず生きなければならないのだと。これこそ世の最大の成功なのである。
byジャン・ジオノ・この世の中で本当に喜びを与えてくれるものはいくつあろうかと指折り数えてみると、決まって最初に指を折らねばならぬものは食べ物であることに気づく。だから、家でどんなものを食べているかを見ることは、人の賢愚を知る確実なテストである。
by林語堂・この世にあっては、全てのものが報いを受ける。特に肉体的快楽は。
byアナトール・フランス・この世に運などない。全ては試練、刑罰、保証ないしは先見である。
byヴォルテール・「この世にて最も美しきものは何か」「言論の自由」
byディオゲネス・この世のあらゆる書物も、お前に幸福をもたらしはしない。だが、書物はひそかにお前自身の中にお前を立ち帰らせる。
byへルマン・ヘッセ・この世の生活の幸福を求める私たちの計画はすべて幻想なのである。
byルソー・この世の中で一番強い人間とは、孤独で、ただ一人で立つ者なのだ!
byH・イプセン・この世の中に人間ほど凶暴な動物はいない。狼は共食いをしないが、人間は人間を生きながらにして丸呑みにする。
byガルシン・この世は一冊の美しい書物である。しかしそれを読めない人間にとっては何の役にも立たない。
byゴルドーニュ・ごまかしで成功するよりも、堂々と失敗したほうがよい。
byソフォクレス・駒鳥は巣立ちしてまもなく林の中を一直線に飛翔するという。そして多くの若い駒鳥が樹木に衝突して地に落ちる。
by奥紳平・これが男というものです。計画だけはみんな悪者ですが、そのくせ実行となると、弱気になって、それを誠実だというのです。
byランクロ・これが運命だ 妊娠と葬式との間にあるものは ただ悩みだけ
byケストナー・これからの社会は「よく詰まった頭脳」より「よく働く頭脳」に属する人物を必要としている。求められているのは、「官僚型」より「企業家型」の人物である。
by渡辺昇一・「こんな田舎町でも何か起こるのかい?」「ああ」「何が?」「バラが咲く」
by映画『乱暴者』・困難なことは?――自分自身を知ること。容易なことは?――他人に忠告すること。
byタレス・困難は耐えられるが、軽蔑は耐えられない。
byイギリスの諺婚礼が終わって半年――亭主が語り、女房が聞く。
婚礼が終わって三年――女房が語り、亭主が聞く。
婚礼が終わって十年――亭主が怒鳴り、女房がわめく。それを隣の人が聞く。
by江戸小話
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